「福精協OT・PT会」第3回研修参加
みなかぜ病院
一般社団法人 福岡県精神科病院協会「OT・PT会」第3回研修会に、リハビリテーション科の一員として参加しました。
今回の研修会のテーマは「精神障害分野は測ろう」であり、精神障害領域における評価の重要性について学ぶ機会となりました。
研修会の内容
本研修会では以下のテーマについて講義が行われました。
- うつ病に対する認知行動療法の効果
うつ病に対する治療法の一つとして、認知行動療法(CBT)が広く活用されています。CBTは、患者が持つ否定的な思考パターンを認識し、より適応的な考え方に変えていくことを目的とした治療法です。
講義では、CBTの基本的な理論と実践方法について説明があり、特に行動活性化がうつ症状の軽減に効果的であることが紹介されました。行動活性化とは、日常生活の中で小さな成功体験を積み重ねることで、活動量を増やし、抑うつ気分を改善するアプローチです。
また、CBTの効果を測定するための評価ツールについても紹介され、臨床現場での活用方法が具体的に示されました。今後、リハビリテーションの視点からも、CBTを活用した介入の可能性を検討していきたいと感じました。
- アルツハイマー病に対する認知リハビリテーションの効果
アルツハイマー病に対するリハビリテーションの中でも、認知機能を維持・向上させるための認知リハビリテーションが注目されています。本講義では、認知リハビリテーションの具体的な手法と、その効果について紹介されました。
認知リハビリテーションでは、記憶や注意、遂行機能などの認知能力を刺激するプログラムが用いられます。特に、回想法や課題指向型トレーニングが、アルツハイマー病患者の生活の質(QOL)向上に貢献することが報告されています。
さらに、認知リハビリテーションの効果を測定するための指標についても解説があり、継続的な評価の重要性が強調されました。これにより、患者ごとの適切な介入方法を選択し、個別に対応することの大切さを改めて認識しました。
研修会を終えて
今回の研修会では、精神障害分野における評価の重要性を学ぶことができました。うつ病やアルツハイマー病に対するリハビリテーションの効果を適切に測定することで、より良い介入方法を検討し、患者の生活の質向上につなげる様に致します。
今後も、リハビリテーション科として、精神障害領域における評価と介入の知識を深め、臨床に活かしていきたいと思います。
引き続き、最新のリハビリテーションの情報を学びながら、患者さんの支援に努めてまいります。